築年数の古いアパートを売却する3つの方法 それぞれのケースで売却を成功させるコツ

アパートマンション経営

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古いアパートの売り方は「仲介」「買取」「更地にして売却」の3つです。入居者がいて収益が出ているなら仲介、空室が多く建物の傷みが大きいなら買取、立地が良く建物価値がほぼ無いなら更地が向きます。築22年(木造の法定耐用年数)を超えると買主の融資年数が短くなりやすく、買い手が絞られる傾向があります。

監修:森(宅地建物取引士/株式会社スマートアンドカンパニー専任)

最終更新:2026年8月6日。税制・耐用年数は国税庁タックスアンサーを参照。解体費用・立退き料・利回りの数値はいずれも取引実務でよく用いられる目安であり、物件条件により異なります。

親から相続した築年数の古いアパートの売却を検討している方向けに、どうすれば高く売却できるかを不動産会社のスマートアンドカンパニーが解説します。築年数の古いアパートは売り方を間違えると、売れ残って処分できない場合もありますので、ぜひ読み進めてみてください。この記事を読むと以下を知ることができます。

・仲介・買取・更地の使い分け(築年数別の判断)
・投資家が見る指標と、想定利回りから売却価格を逆算する方法
・買取業者が値付けで実際に見ているところ
・売却にかかる税金と費用の目安
・売れないときにどの順番で手を打つか

アパートを相続してどの選択肢を選ぶべきか迷っている場合は、まず以下のガイドをご覧ください。

築40年築50年アパートを相続する場合の4つの選択肢

共有名義で相続している場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

不動産投資を共同名義で行うメリット・デメリット|相続トラブルを防ぐ注意点

  1. 築年数別|古いアパートはどの売り方が向くか
  2. 不動産会社に仲介を依頼して古いアパートを売却するときのコツ
    1. 値下げ交渉対策のため全部屋の管理状況を把握しておく
    2. 収益物件が得意な不動産会社に仲介を依頼する
    3. インスペクションを利用した方がいい
    4. 投資家が見る3つの指標
    5. 想定利回りから売却価格の目安を逆算する
  3. 古いアパートを不動産会社に買い取ってもらうときのコツ
    1. 入居者付き・現状のまま引き渡しの不動産会社を選ぶ
    2. 見積額を比較して買取額の高い業者を選ぶ
  4. 古いアパートを取り壊し更地にして売却する時のコツ
    1. 更地にした方がいいかまず業者へ相談する
    2. 更地にする費用
  5. 古いアパートの売却が難しくなる理由
    1. 耐用年数が過ぎた物件は売れにくい
    2. 買主がローンを組めない場合が多い
    3. 違法建築の可能性
  6. 古いアパートを売却する3つの方法:それぞれのメリット・デメリット
  7. 古いアパートを売却するときの税金と費用
    1. 譲渡所得税は所有期間で税率が変わる
    2. 売却時にかかる主な費用
  8. 売れないときにどの順番で手を打つか
  9. よくある質問(FAQ)
    1. Q. 築40年のアパートでも売却できますか?
    2. Q. 入居者がいるまま売れますか?
    3. Q. 更地にしてから売ったほうが高く売れますか?
    4. Q. 相続したアパートを売ると税金はどうなりますか?
    5. Q. 立退き料はどのくらいかかりますか?
  10. まとめ

築年数別|古いアパートはどの売り方が向くか

「古い」と一口に言っても、築年数によって買い手の顔ぶれと融資の付き方が変わります。判断の軸になるのは木造の法定耐用年数22年国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」。住宅用は木造・合成樹脂造が22年、木骨モルタル造が20年)と、1981年6月1日以降に建築確認を受けたかどうか(新耐震基準)です。判定は竣工年ではなく建築確認を受けた日で見ます。

築年数買主の融資主な買い手向いている売り方
築15〜20年耐用年数内で付きやすい一般の投資家仲介(相場で狙える)
築20〜30年
(木造の耐用年数切れ)
融資年数が短くなる自己資金のある投資家仲介+買取を併行して比較
築30〜45年建物評価はほぼ出ない買取業者・現金購入層買取/更地の検討
築45年超付きにくい買取業者買取/更地(解体費とのバランス次第)

※築年数とは別軸で、1981年5月31日以前に建築確認を受けた建物(旧耐震)は買主の融資がさらに絞られます。上表は融資と買い手層の一般的な傾向をまとめた目安です。同じ築年数でも、修繕履歴・入居率・接道条件で評価は変わります。

不動産会社に仲介を依頼して古いアパートを売却するときのコツ

値下げ交渉対策のため全部屋の管理状況を把握しておく

耐用年数を過ぎてしまった古いアパートは、ローンを組むのが難しく運営も難しいため買い手が限られ、購入するのは運営能力や経験値の高い投資家となるケースが多くなります。取引や交渉に慣れた投資家に対しては、アパートの全部屋の管理状況を把握しておく必要があります。

具体的には、家賃や入居情報がわかる賃借条件の一覧(レントロール)を準備します。自動販売機や駐車場など家賃収入以外の収入があればそれも含めて作成しましょう。収益物件として購入する投資家は利回りとランニングコストを気にするため、固定資産税など経営にかかる費用も全て事前にまとめておいてください。レントロールの曖昧さはすぐに見抜かれ、後で賃料や費用が資料と違うと分かれば値下げ交渉の材料にされてしまいます。

収益物件が得意な不動産会社に仲介を依頼する

アパートを仲介で売却したい場合は、収益物件の売買を得意としている不動産会社に仲介を依頼する必要があります。収益物件と居住用物件では市場が異なり、抱えている顧客層も違います。特に収益物件は不動産会社と付き合いのある顧客に先に紹介されることもあります。ただし専任媒介・専属専任媒介では宅建業法34条の2によりレインズへの登録が義務づけられています(一般媒介には登録義務がありません)。媒介契約の種類によって情報の出方が変わる点は押さえておきましょう。

居住用しか扱ったことのない不動産会社に任せると、収益物件の相場が分からず低い価格で査定されたり、ターゲット顧客が異なるためなかなか売却できなかったりする事態に陥りがちです。地域で長く続いている収益物件が得意な不動産会社や、収益物件も扱う大手不動産会社に依頼したほうがよいでしょう。査定を依頼する際は、特記事項に「古い賃貸アパート」と記載しておくと、収益物件を得意とする不動産会社から査定を取りやすくなります。

本当にいくらで売れるか分からない、というときは

一社だけの査定では相場観がつかみにくいため、複数社の査定額を比較することをおすすめします。査定依頼の際は「古い賃貸アパート」であることを備考欄に記載しておきましょう。

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インスペクションを利用した方がいい

2020年4月の民法改正により、売却後に物件の不具合が見つかった際に売主が負う責任は、曖昧さのあった「瑕疵担保責任」から、個々の不具合箇所を洗い出して免責を明示する必要がある「契約不適合責任」に変わりました。売却するアパートの状態をしっかり把握しておくことがより重要になっています。

古いアパートでは、専門家による建物診断「インスペクション」の利用も検討するとよいでしょう。売主側で事前にインスペクションを行い不具合箇所が分かれば、引き渡し前に修繕することもできます。しっかりメンテナンスされたアパートであればアピールポイントとなり、高く売却できる可能性があります。事前のインスペクションに応じないことも可能ですが、その分価格交渉の材料にされたり、買い手がつかなかったりする場合もあります。

投資家が見る3つの指標

収益物件として売る場合、買い手は住み心地ではなく数字を見ます。最低限そろえておきたいのは次の3つです。

表面利回り=年間家賃収入 ÷ 売却価格
実質利回り=(年間家賃収入 − 運営費)÷(売却価格 + 購入諸費用)
残存耐用年数=法定耐用年数 − 築年数(買主の融資年数の上限になりやすい)

※法定耐用年数を過ぎている場合、税務上の減価償却では簡便法により「法定耐用年数 × 20%」(木造なら4年。1年未満切捨て)で計算します。ただしこれは減価償却の計算上の年数であり、金融機関の融資年数は各行の基準によります。

想定利回りから売却価格の目安を逆算する

投資家は「その地域で何%回れば買うか」を先に決めています。そこから逆算すると、自分のアパートがいくらで売れそうかの目安がつかめます。8戸・月額5万円が満室で埋まっている場合(年間家賃収入480万円)の試算は次のとおりです。

投資家の想定利回り売却価格の目安
8%(都心・築浅寄り)約6,000万円
10%約4,800万円
12%約4,000万円
15%(地方・築古)約3,200万円

※年間家賃収入 ÷ 想定利回り で算出した目安です。実際には空室リスク、修繕の見込み、残存耐用年数による融資条件が加味され、この水準から調整されます。地域ごとの取引価格は国土交通省 不動産情報ライブラリで確認できます。

古いアパートを不動産会社に買い取ってもらうときのコツ

古いアパートは仲介では買い手が現れないケースもあります。仲介以外で売却するには、専門の買取業者に買い取ってもらう方法があります。

買取業者が値付けで実際に見ているところ
・残存耐用年数(再販時に買主の融資が付くか)
・接道幅員と再建築の可否(建て替えできない土地は評価が大きく下がる)
・賃貸借契約の内容、敷金・保証金の承継
・残置物と原状回復の負担がどちらにあるか
・境界の確定状況と越境の有無
・検査済証の有無(金融機関の判断に影響する)

買取価格が仲介より低くなるのは、業者が再販までのリスクと費用を価格に織り込むためです。裏を返せば、上のリストのうち売主側で解消できるもの(境界確定・残置物の処分・契約書類の整理)を先に片づけておくと、そのぶん価格交渉の余地が生まれやすくなります。資料が整っている物件は買取業者側の判断が早くなる傾向があります。

買取業者は古いアパートを買い取った後、リノベーションなどで付加価値を付けて売却し利益を得ます。仲介より売却価格は安くなりますが、仲介では買い手のつかないような古いアパートでも買い取ってもらえるため、より早く手間なく売却できます。

入居者付き・現状のまま引き渡しの不動産会社を選ぶ

買取業者の中には、入居者に退去してもらうことが買取の条件となる会社もあります。空室が多い場合は退去後に売却したほうが高く売れますが、入居者が多い状況では退去交渉に想像以上の手間と費用がかかることがあります。立ち退きまでの期間は早くて半年、こじれると2年以上かかる場合もあります。

①入居者へのアナウンス(契約終了の6か月〜1年前まで)
②話し合い(立退き料の提示など)
③転居先の決まらない入居者への新居案内

立退き料は現在の家賃の3〜6か月分程度が目安とされますが、金額に決まりはなく交渉により幅があります。前提として、貸主からの更新拒絶・解約申入れには借地借家法28条の「正当事由」が必要で、立退き料はその正当事由を補完する要素として位置づけられます。話し合いがまとまらず転居を拒否された場合は弁護士など専門家への相談が必要になり、さらに1〜2年の期間がかかることもあります。「すぐに売却したい」という場合は、入居者はそのままで買い取ってもらえる業者を探すべきでしょう。なお、現状引渡し(現況有姿)は「修繕せずそのまま引き渡す」という取引条件であって、それだけで契約不適合責任が免除されるわけではありません。免責とするには売買契約書に免責特約を明記する必要があり、売主が知りながら買主に告げなかった不具合については、免責特約があっても責任を負います(民法第572条)。個別の契約条件は宅建業者や専門家にご確認ください。

見積額を比較して買取額の高い業者を選ぶ

買取業者への売却の流れは、①査定申し込み→②価格交渉・引渡し条件の話し合い→③契約→④引渡し・代金受け取り・賃貸契約の引き継ぎ、という順番になります。査定申し込みは複数の買取業者で行い、買取額が最も高く条件に合致した業者と契約しましょう。早く現金化したい場合は、代金の支払い時期も事前に確認しておくことをおすすめします。

古いアパートを取り壊し更地にして売却する時のコツ

更地にした方がいいかまず業者へ相談する

入居者がほとんどいない古いアパートでは、更地にしてから売却するかそのまま売却するか悩むところです。更地にするには入居者の退去と解体費用が必要になるため、多くのケースではそのまま売却されますが、土地が広く利用価値が高いのに家賃収入が少ない場合は、更地にしたほうが買い手がつきやすく高く売却できる可能性があります。解体を決める前に、査定価格や需要の有無を不動産業者に確認しておくのがおすすめです。

更地にする費用

アパート解体の費用は構造・大きさ・立地条件によって異なります。木造は一般的な重機と手作業で解体できるため、特殊な重機が必要な鉄筋コンクリート造より費用が安くなります。おおよその目安は以下の通りです。

解体する建物の構造解体費用の相場
木造坪4万〜6万円
鉄骨造坪6万〜8万円
鉄筋コンクリート造坪7万〜9万円

解体にかかる期間は、工事自体は木造アパートで1週間程度ですが、打ち合わせ・準備・解体後の作業も含めると全体でおよそ3週間〜1か月程度をみておきましょう。実際に依頼する際は、現地を見てもらったうえで複数の解体業者に見積もりを取ることをおすすめします。解体費用の内訳・補助金については以下の記事で詳しく解説しています。

相続アパートを取り壊すと節税の特例が適用されない?取り壊しの費用は?

古いアパートの売却が難しくなる理由

耐用年数が過ぎた物件は売れにくい

耐用年数を過ぎた古いアパートは「修繕費用が心配」「客付けが大変」「後で売却できないのでは」といったマイナスイメージが付きやすく、運用コストと出口戦略を描きにくいため買い手がつきにくくなります。

耐用年数とは何か?

耐用年数には、建物自体の寿命と、減価償却を算出するための税法上の期間という2つの意味があります。法定耐用年数を超えたからといって使えなくなるわけではなく、補修・メンテナンスで長期間利用されている建物も多くあります。法定耐用年数は建物の構造によって以下のように定められています(国税庁HPより)。

アパートの構造法定耐用年数
木造・モルタル造20年
木造・合成樹脂造22年
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造47年
鉄骨造(肉厚4mm超/3〜4mm/3mm以下)34年/27年/19年

買主がローンを組めない場合が多い

法定耐用年数を過ぎた物件は、税務上の帳簿価額がゼロに近づき、金融機関の担保評価も出にくくなるため、融資の審査が通りにくくなる傾向があります。ローンが組めない物件は現金で購入できる投資家しか買えず、買い手の範囲が狭まります。ただし立地が良く利用価値の高い土地であれば、資産価値が評価され融資を受けられる可能性はあります。

違法建築の可能性

古いアパートが建築基準法違反(容積率・建蔽率オーバーなど)となっている場合も売却しにくい原因になります。建設時は問題がなくても、その後許可なく増改築を行ったことで違反になっているケースもあります。違法建築は融資審査に通らないため、買い手がつきにくくなります。

古いアパートを売却する3つの方法:それぞれのメリット・デメリット

方法メリットデメリット
仲介最も高値で売れる可能性がある。メンテナンス良好・入居者に人気の物件は古くても高値が期待できる売却後の契約不適合責任を負う場合がある。修繕費用・仲介手数料がかかる
買取業者仲介で売れない古いアパートでも売却できる。時間がかからず現状のまま引渡し可能。仲介手数料が不要仲介より売却価格が低くなる
更地で売却建物ありの場合より高値になることがある。用途が限定されず買い手がつきやすい入居者がいる場合は立退き・解体の手間と費用がかかる。解体の時期が1月1日をまたぐと、その年度の住宅用地特例(固定資産税の軽減)が外れる

古いアパートを売却するときの税金と費用

売却代金がそのまま手取りになるわけではありません。相続したアパートの場合、取得費が不明だと税負担が重くなることがあるため、先に把握しておくと判断を誤りにくくなります。

譲渡所得税は所有期間で税率が変わる

譲渡所得(売却価格 − 取得費 − 譲渡費用)にかかる税率は、売却した年の1月1日時点の所有期間で決まります。

ここで注意したいのが「取得費」の中身です。建物部分の取得費は、購入代金から所有期間中の減価償却費相当額を差し引いた金額になります(国税庁 No.3252)。賃貸アパートとして長年償却してきた場合、建物の取得費はほとんど残っていないことが多く、購入代金をそのまま取得費として計算すると譲渡所得を大きく見誤ります。実際の計算は「売却価格 −(土地の取得費 + 建物の未償却残高)− 譲渡費用」で考えてください。

所有期間区分税率(所得税・復興特別所得税・住民税の合計)
5年以下短期譲渡所得39.63%
5年超長期譲渡所得20.315%

※税率は国税庁タックスアンサー(短期=No.3211長期=No.3208)によります。相続したアパートは被相続人が取得した日を引き継ぐため、相続してすぐ売っても長期譲渡になるケースが多くあります。取得費が分からない場合は売却価格の5%を取得費とみなす方法がありますが、税額が大きくなりやすいので、購入時の契約書が残っていないか先に探すことをおすすめします。

また、相続税を納めた方が相続開始から3年10か月以内(相続税の申告期限の翌日以後3年以内)に売却した場合、納付した相続税の一部を取得費に加算できる特例があります(国税庁 No.3267)。相続したアパートの売却では税額に直接効く特例なので、期限内かどうかを先に確認してください。

売却時にかかる主な費用

費用目安備考
仲介手数料売却価格の3%+6万円+消費税(400万円超の場合の上限)買取では不要。なお800万円以下の宅地建物は、2024年7月の報酬告示改正により上限30万円+消費税となる場合がある
印紙税契約金額により異なる軽減措置の適用期限があるため国税庁の最新情報で確認
解体費用(更地にする場合)木造で坪4〜6万円程度建物規模・立地・アスベスト調査の有無で変動する目安
立退き料(入居者がいる場合)1戸あたり家賃の3〜6か月分程度交渉次第で幅がある目安

※費用はいずれも実務でよく用いられる目安です。金額は物件と依頼先により異なります。

売れないときにどの順番で手を打つか

仲介に出したものの反響がない、という状態は古いアパートでは珍しくありません。値下げに走る前に、次の順で手を打つと選択肢を残せます。

第1に、売り出し方を点検します。収益物件として売るのか、更地前提の土地として売るのかで、そもそも見込み客が違います。投資家向けのポータルに出ていない、レントロール(各戸の家賃と契約状況の一覧)が用意されていない、といった基本が抜けていないか確認してください。

第2に、買主が引っかかる点を先に解消します。境界が未確定、越境がある、検査済証がない——こうした要素は買主の融資判断に直結します。測量や書類の取り寄せには時間がかかるため、動き出しは早いほど有利です。

第3に、買取に切り替える判断をします。仲介での成約を待つあいだも固定資産税と管理費はかかり続けます。半年動かないなら、買取価格と「待つ間のコスト+将来の値下げ幅」を並べて比べる段階です。仲介と買取の両方で見積もりを取り、価格差と期間差を数字にしてから決めると迷いが減ります。

よくある質問(FAQ)

Q. 築40年のアパートでも売却できますか?

A. 売却できます。ただし買主の融資が付きにくいため、買い手は買取業者や現金購入層が中心になります。仲介での成約を待つより、買取価格を確認したうえで比較する進め方が現実的です。

Q. 入居者がいるまま売れますか?

A. 売れます。オーナーチェンジとして賃貸借契約ごと引き継ぐ形になり、収益物件を探す投資家が主な買い手です。レントロールと契約書類を整えておくと話が早く進みます。

Q. 更地にしてから売ったほうが高く売れますか?

A. 立地が良く建物の価値がほぼ残っていない場合は、更地のほうが買い手の幅が広がります。ただし解体費用がかかります。固定資産税については、住宅用地特例が外れるかどうかは賦課期日である1月1日時点で住宅が建っているかで決まるため、解体の時期が1月1日をまたぐかを確認してから判断してください。

Q. 相続したアパートを売ると税金はどうなりますか?

A. 譲渡所得に課税されます。相続の場合は被相続人が取得した日を引き継ぐため、長期譲渡所得(20.315%)に該当することが多くあります。取得費が不明なときは売却価格の5%とみなす方法がありますが税額が大きくなりやすいので、購入時の契約書を探すことをおすすめします。

Q. 立退き料はどのくらいかかりますか?

A. 1戸あたり家賃の3〜6か月分程度が目安とされますが、交渉次第で幅があります。入居者がいる状態のまま買取に出せば立退き交渉を業者側に委ねられるため、費用と手間を比較して判断してください。

まとめ

古いアパートは購入者が限られるため、なかなか売却が難しい場合があります。仲介・買取・更地での売却、それぞれにメリット・デメリットがあります。アパートの資産価値を見極め、売却時期や手持ちの資金などから最善の売却方法を検討しましょう。

どの選択肢を選ぶべきか迷っている場合は、以下のガイドもあわせてご覧ください。

築40年築50年アパートを相続する場合の4つの選択肢


※本記事は監修者「森(宅地建物取引士/埼玉県知事 第046541号・株式会社スマートアンドカンパニー専任)」のレビューを経て公開しています。記載の税制・法改正情報は2026年時点のものであり、個別の判断は最新の国税庁タックスアンサーおよび専門家への相談を推奨します。

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